静岡県知事、富士山「救助有料化」に急転換! 中国人大学生“4日で2度救助”が示した「県内政治の温度差」とは
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富士山での相次ぐ外国人遭難を受け、静岡県が救助費用の有料化に動き出した。背後にあるのは、年間1億円を超える救助費と「オール静岡」実現への布石。県東西の政治的分断を乗り越え、山岳救助の在り方を問う議論が今、かつてない現実味を帯びてきた。
意外な形で実現間近の「オール静岡」

一方で、別の視点も存在する。静岡県には富士山だけでなく、南アルプスの3000m級の山々も連なっている。これらの山岳地帯での遭難救助も有料化しなければ、施策の一貫性や整合性が損なわれる恐れがあるのだ。
ただし、富士山と南アルプスでは地形条件が大きく異なる。有料救助の適用条件を検討する際に、両地域で同じ基準を設けることは現実的ではない。この点においても慎重な協議が不可欠であり、単純に遭難者に救助費用を負担させれば解決するという問題ではない。
皮肉なことに、鈴木知事が選挙時に掲げたオール静岡の理念が、この課題を通じて現実化する可能性が高まっている。執筆時点では、御殿場市の勝又正美市長が
「富士山閉山期の救助不要は自己負担であるべき」
と表明した。閉山期に登山計画書を提出せず登山し、遭難した者を救助するために県や市町の財源を使うのは適切でないという見解である。この考え方が徐々に県内の共通認識となりつつある。これまでの静岡県政を知る者にとって、現状のように県内全自治体がひとつの結論にまとまっている状況は奇跡的と映るはずだ。
川勝平太前知事と田辺信宏前静岡市長の時代には、両者がテレビカメラの前で激しく対立し、政治的な方向性に大きな隔たりがあった。先述の静岡県内航空消防相互応援協定を踏まえると、県と市の対立は防災・救助体制にとってマイナスでしかなかった。
あの時代と比べると、現在は格段に状況が改善している。関係自治体が負担を抑えた山岳救助体制の構築を目指すオール静岡の体制が、着実に整いつつあるのだ。