ホイールに付いた「茶色い点々」って何ですか? 放置厳禁! 愛車の査定が下がる? なぜカーシャンプーで落ちないのか

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ホイールにこびりつく“鉄粉汚れ”は、単なる美観の問題にとどまらない。酸化による腐食は資産価値にも直結する。市場規模は2032年に9400億円超と予測され、ケア製品の進化も著しい。化学的アプローチによる鉄粉除去の重要性とその仕組みに迫る。

ホイールにこびりつく「鉄粉」

古い錆びたホイール。写真はイメージ(画像:写真AC)
古い錆びたホイール。写真はイメージ(画像:写真AC)

 走行性能だけでなく、見た目の印象を大きく左右するのが自動車のホイールだ。日常の運転で、気づかないうちに“茶色い汚れ”がこびりついていた経験を持つ人も多いだろう。この汚れの正体は「鉄粉」である。ホイール表面に付着する、サビのような茶色や黒の微細な粒子だ。主な発生源はブレーキシステムにある。

 ブレーキは、金属製のブレーキローターをブレーキパッドで挟み、摩擦によって減速する仕組みだ。その際、パッドやローターの表面がわずかに削れ、鉄の粉が発生する。これが空気中に舞い、ホイールに付着する。

 この鉄粉は非常に厄介な存在だ。通常のカーシャンプーでは落としきれない。専用の除去クリーナーを使う必要があるのはなぜか。

 本稿では、鉄粉がホイールにこびりつくメカニズム、専用クリーナーの働き、さらに放置することで生じるリスクについて、市場データも交えながら解説する。

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