神戸ブランド失墜? 150億円「LRT」投資の賭け──大阪・京都に完敗する訪日客争奪戦を覆せるか
神戸市が再整備を進める中央区のウォーターフロント将来構想にLRTが盛り込まれた。沈滞ムードが続く神戸復活にLRTは期待できるのか。
想定ルートはポートループと同じか

LRTは従来の路面電車に比べ、高速性や定時性、快適性が向上している。低床式車両を導入し、高齢者や障がい者にも優しい乗り物として知られる。欧米やアジア諸国で早くから運行し、名物になっている都市が少なくない。
国内では、富山県富山市で2006(平成18)年、栃木県宇都宮市と芳賀町で2023年から運行している。富山市では高齢者の外出機会が大幅に増え、高齢化社会に対応したコンパクトシティの先進地として注目を集めた。宇都宮市と芳賀町は交通渋滞対策として取り組んだが、沿線の人口増加や企業進出が実現している。
神戸市は以前から、富山市の事例を参考に導入に向けた検討を続け、市の総合交通計画にも盛り込んだ。その一環として神姫バスが2021年、三宮地区と新神戸駅(中央区)から中突堤・新港エリアを通り、大型商業施設の神戸ハーバーランドやJR神戸駅(ともに中央区)を結ぶ連接バス「ポートループ」の運行を始めた。
LRTの具体的ルートや運行事業者などは未定だが、久元市長は再開発が進む三ノ宮駅前を起点にフラワーロードを通って中突堤・新港エリアへ向かうルートを示唆し、
「LRTができればポートループに取って代わる」
との見方を示した。中突堤・新港エリアでは京橋地区の船溜まり埋め立てが計画中で、ルートに入る可能性がある。
事業を担当する神戸市ウォーターフロント再開発推進課は「引き続き課題や需要の精査を進め、実現可能な事業かどうか見極めたい」と説明した。