就航遅れる大分のホーバークラフト――何が問題となっているのか? 事故多発、トイレ問題、そして「速さ」の代償とは

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大分空港と市内を結ぶホーバークラフトの就航が遅れている。2024年11月から遊覧運航は始まったが、接触事故や運航基準の厳格化で本格運行は未だ見通せず。特に、トイレ問題や安定運航の課題が浮き彫りとなり、期待される交通革命が先送りとなっている。

空港二次公共交通における定時性の問題

2番船「Banri(萬里)」船内。定員は105人。通常はそれほど揺れないものの、高速航行するため座席にはシートベルトが設けられている(画像:若杉優貴)
2番船「Banri(萬里)」船内。定員は105人。通常はそれほど揺れないものの、高速航行するため座席にはシートベルトが設けられている(画像:若杉優貴)

 就航が遅れているもうひとつの大きな理由は、安定運航が難しい点にある。大分第一ホーバードライブは、2024年11月から週末を中心に別府湾で遊覧航行を実施している。だが、接触事故が相次いだことも影響してか、

・風速
・波高
・視界

などに関して厳格な運航基準を設けている。このため、運航直前に臨時運休が発表されるケースが少なくない。

 大分第一ホーバードライブによると、2024年の遊覧航行の運航実施率は「約50%」にとどまっている。これは、かつての大分ホーバーフェリーの運航率を大きく下回る数字だ。天候によっては、速度を落として徐行することもあるという。

 遊覧目的であれば、ある程度の運休や遅延は容認される。しかし、空港と市内を結ぶ交通手段となれば話は別だ。頻繁な運休や遅延が続けば、航空便の接続にも支障が出る恐れがある。

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