八王子は「東京」を名乗っていいのか? マツコが「納得いかない」「23区感出すな」と語る理由! 移動のリアルから考える

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「東京出身」の一言が、地価・通勤・都市ブランドの実態とねじれを浮かび上がらせる。人口58万人、新宿から特急で約40分の八王子市を起点に、「都市名 = 資産」の構図と、それを巡る移動と感情の不均衡に迫る。いま問われるのは、属する場所ではなく繋がる力のリアリズムだ。

八王子が“東京”を名乗る理由

八王子(画像:写真AC)
八王子(画像:写真AC)

 しかし逆に問おう。なぜ八王子市民は

「東京出身」

というのか。これは偽りではなく、制度上の正しさだ。行政区分として八王子は東京都に属し、東京都民としての権利を有している。納税先も東京都、選挙区も東京都、住所にも東京都八王子市と明記される。制度上、東京であることに一切の嘘はない。

 問題は、その制度上の正しさが、都市間競争や経済活動、移動環境のなかで過剰に用いられる瞬間だ。例えば、東京23区内の企業に面接に来る際、

「実家が東京です」

といって、実際は朝6時半に家を出て1時間半かけて通っている。このような事実が明らかになったとき、「話が違うじゃないか」となる。それは期待される東京性に対して、

「実体が追いついていない」

ことへの落胆だ。

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