20年で最悪の危機? 沈みゆく「中古車市場」 登録車0.8%増も過去“ワースト3” 背景にある構造的要因とは?

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登録車363万台、20年で“下から3番目”――。中古車市場は今、供給減・輸出増・購買意欲の低下という三重苦に直面している。数量至上から価値重視へ。慣性の経済から意思の経済への転換が迫られている。

価値軸転換が迫る流通再編

中古車のイメージ(画像:写真AC)
中古車のイメージ(画像:写真AC)

 過去20年間で最下位水準に沈んでいるという事実は、単なる一時的な問題ではない。これは、中古車市場が依存してきた新車市場との連動性というモデルの終焉を意味している可能性がある。

 つまり、今後の焦点は何台売れたかではなく、誰に、どのような価値で届けられたかに移るべきだろう。価格、年式、走行距離といった従来の指標に加え、

・使用環境
・再整備の手間
・CO2削減貢献度

など、新たな評価軸を加えた意味ある流通の形成こそが重要になる。

 今、中古車ビジネスに求められているのは車を回すことではない。選ばれる理由を創り出すことだ。そのためには、販売の現場での

・体験価値の再設計
・サブスクリプションやリースとの融合
・ユーザーコミュニティーとの共創

といった、これまでとは異なる視点からの市場接続が必要になる。

 数字に囚われず、数字の背後を読み解く――。今こそ中古車業界が、慣性の経済から意思の経済へと進化する転換点にある。

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