20年で最悪の危機? 沈みゆく「中古車市場」 登録車0.8%増も過去“ワースト3” 背景にある構造的要因とは?
登録車363万台、20年で“下から3番目”――。中古車市場は今、供給減・輸出増・購買意欲の低下という三重苦に直面している。数量至上から価値重視へ。慣性の経済から意思の経済への転換が迫られている。
中間層に迫る購入限界

2020年以降の
・物価上昇
・エネルギー価格高騰
・社会保険料負担の増加
などによって、可処分所得の実質的な減少が続いている。特に中間所得層の生活余白は年々狭まり、車両購入にあてられる予算は大幅に縮小している。
ここでの本質は、単にお金がないことではない。消費者の多くが、車両購入を必要なものとしてではなく、
「我慢できるもの」
と認識するようになっていることにある。つまり、車は生活の必需から後回し可能な贅沢へと再定義されつつある。都市部ではカーシェアや公共交通の利便性向上、郊外でも新車を買わず既存の車両を維持し続ける傾向が顕著となり、乗り換えサイクルそのものが長期化している。
このサイクルの変質は、登録台数や届け出台数という表面的な指標では測れない深層的な問題だ。