20年で最悪の危機? 沈みゆく「中古車市場」 登録車0.8%増も過去“ワースト3” 背景にある構造的要因とは?
登録車363万台、20年で“下から3番目”――。中古車市場は今、供給減・輸出増・購買意欲の低下という三重苦に直面している。数量至上から価値重視へ。慣性の経済から意思の経済への転換が迫られている。
中古流通に影落とす車齢構造の変化

まず第一に挙げられるのが、新車市場の停滞がもたらす副作用である。2024年6月に表面化した認証不正問題は、複数の国内メーカーの生産を一時的にストップさせた。さらに2025年3月には、国内部品メーカー工場の爆発事故も発生し、新車供給の復旧にさらなる遅れが生じている。
この新車市場の混乱は、中古車市場に二重の影響を及ぼしている。ひとつは良質な中古車在庫の不足新車販売が低迷すれば、その数年後に下取りとして市場に出回る中古車も減少する。とりわけ法人リースや個人ローン返済済みの車両など
「再販に適した個体」
が減り、オークション市場に出回る出品は増加しても、質がともなわないケースが目立つようになる。
もうひとつは、購買タイミングの変化である。新車購入を見送った消費者が、代替手段として中古車市場に流れ込み、一時的に需要を引き上げる。しかしこの動きは、あくまで代替的購買であり、需要の拡張ではない。市場のパイが広がったのではなく、別市場からの一時的な流入によって保たれているにすぎないのだ。