スーパーの駐車場「放置カート」問題! もはや“マナー違反”では済まない? 事故やブランドイメージ低下…年間数千万円の損失? 解決策はあるのか

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スーパーやショッピングモールの駐車場で放置される買い物カート。これが引き起こす経済的・社会的コストは年間数千万円にも上り、店舗のブランドイメージにも影響を与える。欧州の成功事例を参考にした解決策が、日本にも有効かもしれない。

カートが戻されない理由

ショッピングカート(画像:写真AC)
ショッピングカート(画像:写真AC)

 なぜカートは戻されないのか。

 まず、ユーザー側に起因する理由がいくつかある。放置されるカートの大半は、買い物袋を車に運ぶために使用した後、そのまま放置されるケースが多い。主な原因は次の通りだ。

 距離と利便性の問題として、カート置き場が遠いと「戻すのが面倒だ」と感じる人が増える。また、時間的な制約もある。例えば、子どもを連れている、急いでいる、悪天候で早く車に乗りたいといった状況下では、「戻す余裕がない」と考える利用者も少なくない。役割意識のズレも問題だ。

「店員の仕事だから、自分が戻さなくても問題ない」

と思う利用者も多い。そして、心理的ハードルも存在する。近くにすでに放置されたカートがあると、自分も置いていいのではという意識が生まれ、これが連鎖的に放置を助長する。

 店舗側にもカートの放置を助長する要因もある。カート回収のコストが増加すると、スタッフを増やさざるを得なくなり、運営コストが上がる。その結果、価格転嫁となって消費者に影響が及ぶ可能性がある。さらに、店舗の動線設計がカート置き場へのアクセスを妨げていると、利用者は放置を選択せざるを得なくなる。また、放置されたカートが風や傾斜によって動き出し、駐車中の車にぶつかったり、歩行者に危害を加えたりするリスクも存在する。

 カート放置が引き起こす影響は、経済的、社会的、そしてブランドイメージにも関わる深刻な問題だ。

 カートの回収にかかるコストは決して軽視できない。大手スーパーなら回収専門のスタッフを配置するため、年間数千万円単位のコストがかかるだろう。さらに、放置カートによる車両損傷のクレーム対応も店舗にとって大きな負担となる。

 安全面でのリスクも無視できない。強風で飛ばされたカートが人や車に衝突する事故は実際に発生しており、特に大型駐車場を備えた郊外型店舗では、駐車スペースの傾斜により、カートが意図せず動き出すこともある。

 カートが散乱している駐車場は、利用者に「だらしない」「管理が行き届いていない」といった印象も与えるため、ブランドイメージの低下を招く。これはリピーターの減少や売上低下に繋がる可能性がある。

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