「大型車 = 安全」はウソだった? 車重1.8トン超えはむしろ危険? 走る凶器? 死亡率7人増の現実データ、米国研究が指摘する意外なリスクとは

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「大きい車ほど安全」という常識に疑問を投げかける米国道路安全保険協会(IIHS)の新研究。車両重量の増加が安全性向上に寄与するのは一定の範囲にとどまり、それ以上の増加は衝突事故時に相手車両への危険性を高めることが明らかに。大型車選択のリスクとは。

進化する車両安全技術と衝突リスク

リポート「Supersizing vehicles offers minimal safety benefits - but substantial dangers(車両の大型化は安全性の向上にはほとんど寄与しないが、重大な危険性をはらんでいる)」(画像:IIHS)
リポート「Supersizing vehicles offers minimal safety benefits – but substantial dangers(車両の大型化は安全性の向上にはほとんど寄与しないが、重大な危険性をはらんでいる)」(画像:IIHS)

 2011~2016年のサンプルに含まれるSUVやピックアップトラックの一部は、自動車メーカーがフロントエンドの構造を変更する前のもので、この期間中、重量5000ポンドを超えるSUVとの衝突事故では、衝突相手車両の乗員が死亡する確率が平均的車重の車両よりも90%高かった。

 一方、2017~2022年には、大型SUVが他の自動車との衝突による死亡事故を引き起こす可能性は、平均的な車重の乗用車に比べて20%にとどまった。

 ピックアップトラックの衝突両立性も向上しており、2011~2016年には死亡事故を引き起こす可能性が乗用車より2.5倍高かったが、2017~2022年には2倍弱に低下した。

 もちろん、大きくて重い車両に乗ることで基本的な安全性は確保できるが、エアバッグや乗員保護技術の進歩により、大型SUVやピックアップトラックに乗ることによる相対的な安全上の利点は減少している。

 この研究結果は、安全を重視して維持費の高い大型車を選ぶ理由が減少していることを示唆している。

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