渋滞に巻き込まれると「ファストフード」が食べたくなる? なんと年間120万回も増加! 不健康まっしぐら? ロサンゼルス研究が示す「渋滞の罠」とは

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渋滞が引き起こす健康リスク、特にファストフードの選択を増加させる要因となることが明らかに。ロサンゼルスでの研究に基づき、1%の渋滞増加で120万回もの訪問増加が報告された。ドライバーの不規則な食生活や健康問題が深刻化する中、渋滞緩和とインフラ改革が求められている。

ロサンゼルス渋滞で120万回増加

ファストフード店(画像:Pexels)
ファストフード店(画像:Pexels)

 交通量の多い幹線道路沿いには魅力的な郊外型飲食店が目立つが、市場原理に従えば、それだけ利用者が多いことを示している。こうした店舗のなかには、ハンバーガーチェーンなどのファストフード店も多いが、最近の研究では、ドライブ中に渋滞に巻き込まれると、食事にファストフードを選びやすくなる傾向があることが明らかになった。

 米イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校をはじめとする研究チームが2025年1月に「Journal of Urban Economics」で発表した研究によると、渋滞に遭遇することでファストフード店への訪問が大幅に増加し、毎年何百万人もの人々が

「不健康な食生活」

を送っている実態が浮き彫りになった。

 この分析はカリフォルニア州ロサンゼルスに限定されたものだが、例えば同エリアで通常の交通量を超える予期せぬ渋滞により、ファストフード店への訪問が1%増加しており、一見わずかな数値に思えるかもしれない。しかし、これはロサンゼルスだけで

「年間120万回」

ものファストフード訪問が増加したことを意味する。この分析結果は、人々に健康的な食生活を意識させるうえで意義があると、研究チームは述べている。

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