走ると音楽が流れる楽しい道路! 「メロディーロード」の設置メリットをご存じか

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「メロディーロード」は、地域活性化や交通事故防止に寄与する革新的な取り組みとして注目されている。しかし、騒音問題という課題も抱えながら、その設置は郊外や観光地などで着実に広がり、経済効果も期待される。音楽と道路を組み合わせることで、安全運転を促し、地域の魅力を引き立てる新しい形の交通インフラが生まれている。

設置の生み出す効果

陰陽神楽街道のメロディーロードに描かれた太鼓の図柄(画像:安芸市)
陰陽神楽街道のメロディーロードに描かれた太鼓の図柄(画像:安芸市)

 メロディーロードがもたらす効果のひとつは、

「観光資源の創出」

である。例えば、広島県世羅町にある「フルーツロード」や「世羅高原ふれあいロード」では、点在する観光農園をつなぐ道路として活用されており、設置目的のひとつには新たな観光資源の開発がある。選ばれている楽曲は、季節を問わず誰でも口ずさむことができる「となりのトトロ~さんぽ~」や「森のくまさん」といったものだ。

 また、広島県安芸市の「陰陽神楽街道」には、地域活性化を目指してメロディーロードが設置されており、選曲された楽曲はその地域の伝統芸能である「神楽」に基づいている。特に「鬼の登場シーン」を笛や鐘、太鼓の音で再現しており、地域文化の魅力を伝える役割を果たしている。

 愛知県豊田市川手町におけるメロディーロードも評価が高い。地元の小学生とその家族を対象に実施されたアンケートによると、「とても良い」「良い」という回答が過半数を超え、メロディーロードの魅力として

・面白い
・同乗している子どもが喜ぶ
・車内での会話が増える

などの意見が挙がっている。

 メロディーロードは観光資源として非常に高い評価を受けており、訪れる家族連れが笑顔になりやすい。地域の特色を生かした楽曲や特産品にちなんだCMソング、景色にマッチした曲を採用することで、地域活性化や観光資源の創出といった効果をもたらすことができる。

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