トラックドライバー激怒? 高速道路「深夜割引」で休憩場所がない… 深夜手当増加&SA・PA満車、働き方改革と逆行する新制度の矛盾とは
2025年春に刷新される高速道路の深夜割引制度は、表面上は運送業界に恩恵をもたらすように見える。しかし、深夜労働手当の増加や休憩施設不足、コスト構造の変化を考慮すると、長期的な影響は予測が難しい。新制度が業界全体に及ぼす影響を深掘り、果たして「得」といえるのかを問う。
割引率アップの裏に潜む”コストの罠”

2025年7月、高速道路の深夜割引制度の本格運用が開始される。表面的には「割引率の向上」「適用時間帯の拡大」「長距離逓減率の強化」といった、運送業界にとって有益に見える要素が並んでいる。特に長距離輸送を担うトラック業界では、割引額の増加が恩恵をもたらすと期待されている。
しかし、制度の詳細を見ていくと、単純に「お得」とはいい切れない点が浮かび上がる。新制度を最大限に活用しようとすると、企業の負担が増加し、運送業界全体のコスト構造が変化する可能性がある。
本稿では、制度の真の影響を多角的に分析し、「本当に得をするのか?」また「長期的に業界にとってプラスになるのか?」という点について考察する。