走ると音楽が流れる楽しい道路! 「メロディーロード」の設置メリットをご存じか

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「メロディーロード」は、地域活性化や交通事故防止に寄与する革新的な取り組みとして注目されている。しかし、騒音問題という課題も抱えながら、その設置は郊外や観光地などで着実に広がり、経済効果も期待される。音楽と道路を組み合わせることで、安全運転を促し、地域の魅力を引き立てる新しい形の交通インフラが生まれている。

自然と安全運転になる工夫

メロディーが綺麗に聞こえる速度を知らせる看板(画像:安芸高田市)
メロディーが綺麗に聞こえる速度を知らせる看板(画像:安芸高田市)

 メロディーロードがもたらす効果は観光資源にとどまらず、

「交通事故防止」

にも貢献している。音楽と事故防止に関連性が薄いように思えるかもしれないが、実際には道路の舗装を工夫して事故防止を図る取り組みは珍しいものではない。例えば、高速道路では白線の外側に溝を掘り、走行時に「ブーン」という音を発してドライバーに警告を促す方法が採用されている。また、長い下り坂や急カーブの手前では、一定間隔で薄い舗装を施し、リズムや音でドライバーの注意を引く工夫が施されている。

 メロディーロードは音楽として聞こえる仕組みを採用しており、一定のリズムやテンポを奏でるためには一定の速度で走行する必要がある。このため、メロディーがドライバーに安全運転を促し、その区間を通過する車両の速度をコントロールできる。

 実際に、安芸高田市の陰陽神楽街道では、「時速50kmで走行すると軽快な神楽ばやしが聞こえてきます」という看板を設置している。この看板を見たドライバーは、自然と「時速50kmで走行したくなる」という心理が働き、制限速度を守りながら楽しく運転することができる仕組みとなっている。

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