あなたの“鉄道愛”は本物? 「成熟した鉄道オタク」と「未熟な鉄道オタク」を見分ける6つのポイントとは
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ポイント6「SNS上のネット弁慶になっていないか」

近年、鉄道趣味の世界でもSNSの影響力は無視できなくなっている。X(旧ツイッター)やYouTube、掲示板では鉄道オタク同士の情報交換が活発に行われる一方、過激な発言や対立も目立つようになった。こうした環境のなかで、「ネット弁慶」として振る舞う鉄道オタクは、未熟な趣味人の典型といえる。
成熟した鉄道オタクは、SNS上でも冷静な態度を保つ。他のファンとの議論では相手の意見を尊重し、建設的な会話を心がける。事実に基づいた情報を発信し、誤解を招くような発言や不必要に対立を煽る言動は慎む。意見が対立したとしても、人格攻撃に走ることなく、理性的に議論を進めることができる。
一方、未熟な鉄道オタクは、SNSを
・自己顕示の場
・マウントを取る場
として利用しがちだ。特に、リアルでは大人しく、対面では強い主張をしないにもかかわらず、ネット上では攻撃的な発言を繰り返し、他人を見下す態度を取る者が目立つ。
鉄道会社の運行判断やダイヤ改正に対して感情的な批判を繰り返し、「この改正はありえない」「〇〇鉄道はもう終わり」と極端な意見を述べるが、代替案や改善策を考える視点は欠けている。知識を誇示し、
「そんなことも知らないのか」
「素人は黙ってろ」
といった発言で他の鉄道オタクを排除する。特に初心者やライトなファンに厳しく、鉄道趣味の裾野を狭めるような言動を取る。さらに、「鉄道オタクはこうあるべき」「昔の鉄道は最高、今の鉄道はクソ」など、極端な意見を投稿して注目を集めようとする傾向も強い。リアルでは大人しいが、ネット上では急に攻撃的になるのも特徴だ。
こうしたネット弁慶型の鉄道オタクは、「趣味を楽しむ」よりも「優越感を得ること」に重きを置いている。その結果、鉄道趣味のコミュニティはギスギスし、外部からの評価を下げる要因にもなっている。
一方で、成熟した鉄道オタクは、SNSの使い方にも気を配る。他のファンと健全な議論を行い、初心者にも分かりやすく情報を提供する。感情的な批判に走らず、鉄道業界や利用者の立場を考慮したバランスの取れた意見を述べる。
SNSは便利なツールだが、その使い方次第で趣味の世界を豊かにも荒廃させることもできる。成熟した鉄道オタクは、SNSを「知識を深める場」として活用し、単なる自己顕示や攻撃の場にしない。鉄道趣味をよりよいものにするためにも、「ネット弁慶」にならないよう、自らの振る舞いを見直すことが重要だ。