EVユーザーの「8割」が週1充電! しかし圧倒的「充電スタンド」不足! なぜ? ゼンリン調査で露呈した「EV普及のぶ厚い壁」とは

キーワード :
, ,
ゼンリンが実施した調査によると、BEVやPHVの利用者を対象にした結果、週に1回以上の充電を行っているユーザーが約7割に上ることが分かった。この調査から、頻繁な充電が求められるなかで、充電スタンドの不足が課題として浮き彫りになった。さらに、目的地までの経路上に十分な充電インフラが整備されていない現状も明らかとなった。

充電スタンド不足の深刻度

充電スタンド(画像:写真AC)
充電スタンド(画像:写真AC)

 地図大手ゼンリン(福岡県北九州市)は、バッテリー式電気自動車(BEV)・プラグインハイブリッド車(PHV)の運転経験があり、自宅外で充電したことのあるユーザー400人を対象に、利用実態とニーズを把握するためのウェブアンケートを実施した(2025年1月15日発表)。

 その結果、週に1回以上充電を行うユーザーが全体の

「約7.5割」

に上ることがわかり、頻繁な充電が必要な現状が浮き彫りとなった。一方で、自宅で充電を行うユーザーは少数派で、約8割が目的地までの経路上にある充電スタンドを利用している。また、充電時に感じる不満として最も多かったのは

「充電スタンド数が少ない」

という点であり、これがEV利用者の大きな課題であることがわかった。さらに、充電スタンドが「現在利用可能かどうか」をリアルタイムで把握できる仕組みを求める声も多く聞かれた。この調査結果から、週に1回以上の充電が必要であるにもかかわらず、利用者が充電したい場所に十分な充電スタンドが整備されていない実情が明らかになった。

 EVの普及は近年進んでおり、充電インフラの整備を急務としている。しかし、充電スタンドの整備がEVの普及スピードに追いついていない現状が浮き彫りとなっている。

「充電したい場所に充電スタンドがない」

との不満は特に地方や住宅街で強く、この課題はユーザーにとって深刻だ。充電スタンドの設置が追いつかない理由には、複雑な背景や利害が絡んでおり、その解決にはさらに多角的なアプローチが求められている。

全てのコメントを見る