EVユーザーの「8割」が週1充電! しかし圧倒的「充電スタンド」不足! なぜ? ゼンリン調査で露呈した「EV普及のぶ厚い壁」とは
ゼンリンが実施した調査によると、BEVやPHVの利用者を対象にした結果、週に1回以上の充電を行っているユーザーが約7割に上ることが分かった。この調査から、頻繁な充電が求められるなかで、充電スタンドの不足が課題として浮き彫りになった。さらに、目的地までの経路上に十分な充電インフラが整備されていない現状も明らかとなった。
利益と効率のジレンマ

EV充電スタンドの設置には多くの課題がある。設置候補地を選定する際には、主に次の要素が考慮される。
まず、「需要の集中と利益性」が挙げられる。商業施設や高速道路のサービスエリアといった利用者の多い場所には充電スタンドが集中しやすい。しかし、これにより地方や住宅街など利用頻度が少ない地域には設置が行き届かない問題が発生する。企業は設置コストを回収するため、利益が見込める場所を優先する傾向があり、この結果、地域間で格差が生じている。
次に、「コストと設置制約の問題」がある。EV充電スタンドの設置には数百万円から数千万円に及ぶ高額な初期投資が必要だ。そのため、商業施設や大型駐車場といった収益性の高い場所が選ばれやすい。また、設置場所の電力供給容量や土地の所有者との交渉が障壁となることも多い。特に都市部では土地が限られており、駐車スペースの確保自体が難しいのが現状だ。
さらに、「充電時間とユーザーの利便性」も重要な課題である。ガソリン車が数分で給油を終えるのに対し、EVの充電には30分以上の時間がかかる。この時間的制約がユーザーの利便性を損ない、設置場所の選定に影響を与えている。充電中に買い物や食事ができる施設が併設されていない地域では、利用者が充電スタンドを敬遠し、結果的に設置が進まない。
これらの課題を解決するには、利益性だけでなく、地域間のバランスやユーザーの利便性を考慮した多角的なアプローチが必要だ。