後部座席のシートベルト、なぜ着けない? 高速道路の致死率「20倍」という圧倒的リアリティ、もはやAIカメラ導入しかないのか
後席シートベルトの着用率が全国平均で約44%に留まり、高速道路では78.7%、一般道路では43.7%と大きな差がある現状。JAFの調査では、違反罰則強化が最も効果的とされ、英国ではAIカメラによる取り締まりが実施され、効果を上げている。しかし、プライバシーの懸念も残るなか、日本でも同様の技術導入が議論されている。安全性向上とプライバシー問題のバランスが問われる時代だ。
取り締まり強化の英国の場合

後席シートベルトの着用率を上げるには「違反罰則の強化」がよいという日本人の意見が多いが、日本同様に違反点数がつかないが罰金ありの英国でも同様の考えがある。
英国では、人工知能(AI)カメラによるシートベルト着用の取り締まりを試験的に行っている。2024年7月から8月の1か月弱の期間に、デボン州とコーンウォール州の幹線道路3本に設置されたAIカメラによって、2239件のシートベルト違反が検知された。そのなかには、助手席の女性の膝の上に座る無防備な幼児など、109人の子どもが含まれていた(『BBC』2024年8月30日付け)。子どもは特に、事故が起きた際に
「親の体重で押しつぶされてしまう危険」
があるにも関わらず、だ。デボン・コーンウォール警察の交通安全責任者エイドリアン・ライスク氏は、「本当に憂慮すべきこと」だと述べ、現在最高500ポンド(約9万9000円)の罰金が科せられるシートベルト違反に対して、運転免許証に3点の違反点数とすべきだとした。
高速シャッタースピード、赤外線フラッシュなどで撮影された鮮明な画像はAIソフトウェアによってレビューされ、さらに人の目による2段階の確認が入る。違反が確認されれば、罰金通知が発行される。