「もう限界」 京都の叡山電鉄、訪日客殺到で「積み残し」発生! 2両編成が突きつけた紅葉観光の現実、観光客分散策も裏目に

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紅葉シーズンの京都・洛北では、叡山電鉄が訪日客のラッシュに直面している。乗車拒否が出るほどの大混雑の影響で、地域住民の生活にも支障が出ている。さらに、観光地分散を目指した施策が逆効果となる事態も発生。2両編成や単線運行といった「限界インフラ」が抱える課題を、データを交えて詳しく解説する。

施設面では対応に限界

貴船口駅ホームで次の列車を待つ観光客ら(画像:高田泰)
貴船口駅ホームで次の列車を待つ観光客ら(画像:高田泰)

 洛北を訪れている人数は清水寺や祇園、伏見稲荷大社、嵐山など有名観光地に比べると、かなり少ない。京都府企画統計課によると、叡山電鉄各駅の2022年度乗車人員は出町柳駅が約258万人に上るものの、

・貴船口駅:約35万人(出町柳駅の14%)
・鞍馬駅:約15万人(同5.8%)

など残りの駅はJR西日本や私鉄大手の主要駅より1~2桁少ない数字が出ている。

 それほど多くない数で大混雑するのは、JR西日本や私鉄大手に8両以上の編成が珍しくないのに対し、

「叡山電鉄が2両編成で運行している」

からだ。紅葉シーズンは目いっぱい増便しているが、鞍馬線の二軒茶屋~鞍馬間が単線で、叡山電鉄の保有車両も20両ほどしかないため、増便に限界がある。しかも、大半の駅はホームが短く、3両以上の増結に対応が難しい。

 叡山電鉄は2024年3月期決算で約2.8億円の純利益を出したが、年間乗客数は頭打ち傾向。紅葉シーズン以外は都市近郊路線のなかで閑散とした部類に入り、紅葉シーズンの収益に依存している部分が大きい。わずか1か月ほどのために

・駅ホームの延長
・複線化

を進める余裕はない。

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