日産9000人削減の衝撃! ゴーン前会長が残した3つの“負の遺産”とは何か? 「ルノー支配」「販売偏重」のツケが招いた辛らつ現実を再考する

キーワード :
,
日産自動車が深刻な危機に直面している。営業利益90%減、純利益93%減という9月中間決算の数字が示すのは、単なる一時的な低迷ではなく、カルロス・ゴーン元CEOによる「負の遺産」による構造的な競争力低下だ。欧州偏重、ハイブリッド開発の遅れ、ブランド価値を損なった販売戦略が業績悪化を招き、次世代自動車への対応が急務となっている。ルノーとの関係見直しやホンダとの提携による巻き返しを図るが、その道のりは険しい。

ゴーン氏の負の遺産整理がようやく動き出した

日産自動車のロゴマーク(画像:EPA=時事)
日産自動車のロゴマーク(画像:EPA=時事)

 ゴーン氏は2018年11月に金融商品取引法違反容疑で逮捕され、これを受けて2019年4月には日産自働車の取締役を解任された。

 その後も日産自働車がルノーに43.3%の議決権を握られている状況は続いたが、それも2023年11月に解消された。ルノーの日産自動車に対する出資比率は15%まで落とされ、日産自働車がルノーに対して保有する議決権と同じ比率とした。これで両社の資本関係は対等となった。

 これで、やっと日産自動車は、ゴーン氏の負の遺産解消を本格化できるようになった。2024年8月に、日産はホンダと戦略的パートナーシップ検討の覚書を締結した。三菱自動車も加えた3社での提携となるが、ここにホンダが入った意義は大きい。

 日産は、もっと早くから、ホンダとの連携を目指すべきだった。次世代自動車の開発を、技術力に優位性がないルノーと共同で取り組んでも、目立った成果は得られない。ホンダとの連携を目指すべきであったが、ルノーに支配されている内は、それができなかった。

 ここから日産自動車の再生に向けての挽回が始まることを期待したいが、ルノーに支配されていた間に遅れた、次世代自動車の開発で巻き返すのは容易ではない。

全てのコメントを見る