日産9000人削減の衝撃! ゴーン前会長が残した3つの“負の遺産”とは何か? 「ルノー支配」「販売偏重」のツケが招いた辛らつ現実を再考する

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日産自動車が深刻な危機に直面している。営業利益90%減、純利益93%減という9月中間決算の数字が示すのは、単なる一時的な低迷ではなく、カルロス・ゴーン元CEOによる「負の遺産」による構造的な競争力低下だ。欧州偏重、ハイブリッド開発の遅れ、ブランド価値を損なった販売戦略が業績悪化を招き、次世代自動車への対応が急務となっている。ルノーとの関係見直しやホンダとの提携による巻き返しを図るが、その道のりは険しい。

ゴーン氏が残した三つの「負の遺産」

日産自働車のウェブサイト(画像:日産自働車)
日産自働車のウェブサイト(画像:日産自働車)

 三つ目の「負の遺産」だ。

●販売重視、販売奨励金をつぎこんでブランド毀損
 ゴーン氏がCEOであった間、日産自働車は、「販売台数拡大」が最重点目標となり、製品開発が滞った時期があった。販売至上主義の結果、販売奨励金が拡大してブランド価値を毀損(きそん)することもあった。

 ゴーン氏が退任してから、日産自働車は、この体質を改めることにしっかり取り組んだきた。ブランド価値を毀損するような販売奨励金の出し方はしなくなり、遅れていた製品の開発ラインアップも充実させてきている。

 ところが、この中間決算の不振を見ると、販売が悪化すると販売奨励金が拡大して業績を痛める構造は変わっていない。

 これまでの製品開発の遅れを取り戻すのは容易ではなく、結果的に販売を重視せざると得なくなる。ゴーン氏が残した

「販売重視の弊害」

が、今も続いていると考えられる。

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