路線バスの復活にはやっぱり「自助努力」が重要? 100万円の支度金から超若手の採用まで! 2024年問題の顕在化“半年”で考える
路線バス事業者は、ドライバーの労働条件を改善し、新しい人材を確保するために努力している。給与の引き上げやAIを活用した効率化を進めている。特に長電バスは、移住したドライバーに100万円の支度金を支給している。この取り組みにより、2024年問題への対応が加速している。
ドライバー待遇改善の裏側

ではまず、「ドライバーの給与や支度金の捻出」について説明しよう。
路線バスのドライバーの給与水準が低いことが、2024年問題で明らかになった。厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、年収は平均で約440万円。年齢が高くても、入社後は年収が300万円台後半でとどまることもあるが、勤続年数が長くなると年収も上昇し、若いうちに入社して15年以上勤めれば、500万円を超えるケースも少なくない。
こうした状況を少しでも改善しようと、給与や支度金を上乗せする事業者が増えてきた。例えば、長電バス(長野県)は、県内に移住して同社に就職したドライバーに
「支度金100万円」
を支給する制度を導入している。大型二種免許を持っている人が対象だが、免許を持っていない場合でも70万円を支給し、「大型二種免許取得費用全額補助制度」を利用できる。また、住居の賃貸費用の半額を補助する制度(上限3万円/月)も提供され、5年以上の勤務を条件としている。
長野県内で大型二種免許保有者が少ないため、県外からの人材確保を強化する意図がある。このような取り組みは、今後他の地域にも広がると予想されている。ドライバーの待遇改善に向けた動きは歓迎されるべきだが、一方で課題もある。
既存のドライバーにはない新しい制度の導入によって、
「社内での公平性」
をどう保つかが問題となる。事業者側にとっては、難しいバランスを取る必要が出てくるだろう。