航空機が今「サメ肌」に大注目しているワケ かつて競泳水着で時代を席巻、燃料効率改善の秘策とは?
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ANAは新たにサメ肌構造のリブレット加工フィルム「AeroSHARK」を機体に導入した。この技術により、年間で約250tの燃料と約800tのCO2を削減することができる。航空業界では、こうした小さな改善が画期的とされている。また、リブレット技術は他の分野にも広がりを見せており、自然界から学ぶ可能性が高く評価されている。
サメ肌フィルムによるラッピング

9月上旬、ANAはサメ肌の構造を模したリブレット加工フィルムを実装した旅客機、貨物機を就航すると発表した。
リブレット加工フィルムを機体に貼り付けることで、運行時に発生する空気抵抗を低減し、1機あたり年間
・燃料消費量:約250t
・CO2排出量:約800t
が削減できる。東京~ロンドン間で必要な燃料は約90t、その際排出されるCO2は約280tであり、数字だけ見るとあまりそう多くはない。しかしながら、燃料やCO2の削減にしのぎを削ってきた航空業界からすると、このわずかな数字でも画期的な出来事だ。
ANAが今回採用したリブレット加工フィルムは、ドイツのルフトハンザテクニック社とBASF社が共同開発し、製品名は
「AeroSHARK(エアロシャーク)」
という。ルフトハンザテクニック社は、ルフトハンザグループの航空機のメンテナンスを行うグループ会社である。BASF社は、ドイツを本拠地とする世界最大の総合化学メーカーだ。
エアロシャークは、サメの皮膚を模倣し、高さ50μmの微細な突起のリブレット加工を施したフィルムである。今のところ
・スイス国際航空のB777-300ER:12機
・ルフトハンザカーゴB777F:4機
・ルフトハンザドイツ航空のB747-400:1機
・オーストリア航空のB777-200ER:4機
で実績を積み上げている。