ハイブリッド車はなぜ一部の国で普及していないのか? 日本とは異なる事情がある?【リレー連載】ハイブリッド・ア・ゴーゴー!(10)
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近年、HVの導入が進んでいる。米国では2028年に新車販売の24%を占める見込みだ。しかし、ドイツやノルウェーでは依然としてガソリン車が主流で、特にノルウェーではEVの新車販売が80%に達している。HVの普及にはメンテナンスコストやエネルギー政策が影響しており、バッテリー交換には20万円から40万円の費用がかかる。補助金や税制優遇措置の拡充が求められるなか、環境規制の強化も期待されている。
ノルウェーEV革命、80%の新車比率
HVの普及状況に大きく影響を与える要因のひとつは、各国のエネルギー政策や税制だ。例えば、米国では政府の補助金制度や税制優遇が整備されていて、HVの購入が推奨されているため、普及が進んでいる。
一方、ドイツなどでは依然としてガソリン車やディーゼル車が主流だ。欧州自動車工業会のデータによると、2023年7月時点のドイツで、HVやバッテリー式電気自動車、プラグインハイブリッド車を含む電動車の比率は39.4%だったのに対し、ガソリン車は37.2%、ディーゼル車は20.6%で、内燃機関車が依然として過半数を占めている。
燃料価格の高さや環境意識の高まりから、一部の消費者はHVに興味を持っている。しかし、欧州連合(EU)各国ではEV普及を推進するための政策が進められているため、HVの普及は限定的だ。
ほかの国に目を向けると、ノルウェーではHVの需要が急速に低下している。その理由のひとつは、政府の政策がEVにシフトしていることだ。ノルウェー政府は、EV購入に対して大幅な税制優遇や高速道路の通行料無料化といった強力なインセンティブを提供している。その結果、2023年には新車販売の約80%がEVで占められるようになり、高い普及率を誇っている。