高速道路の謎! インターチェンジ間の「距離」がバラバラな理由とは?

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高速道路のIC間の距離は地域によって異なり、最短で2km、最長で37.4kmに及ぶ。都市圏ではICが多く、需要も高いが、山岳地帯などでは距離が長くなる傾向がある。最近ではスマートICの普及が進んでおり、その設置費用は通常のICの約10分の1に抑えられ、アクセスの改善に貢献している。日本の平均IC間距離は約10kmで、世界平均の約5kmと比べると長めだが、これにより地域経済の活性化が期待されている。

短距離ICが都市圏に多い理由

(伊勢湾岸自動車道下り線 名港潮見ICを過ぎるとすぐに名港中央ICのインターがある(画像:都野塚也)
(伊勢湾岸自動車道下り線 名港潮見ICを過ぎるとすぐに名港中央ICのインターがある(画像:都野塚也)

 IC間の距離が短い区間はいくつかある。例えば、以下の区間だ。

・首都圏中央連絡自動車道(圏央道):あきる野IC~日の出IC(2.0km)
・名神高速道路:草津JCT~瀬田東IC/JCT(2.1km)
・中国自動車道:西宮山口JCT~西宮北IC(2.3km)
・東関東自動車道:谷津船橋IC~湾岸習志野IC(2.4km)
・伊勢湾岸自動車道:名港潮見IC~名港中央IC(2.4km)

これらはすべて距離が3km未満で、ICを通過したと思ったらすぐに次のICやJCTが現れることになる。

 ICとJCTの距離が短いのは、それぞれの役割が異なるから理解しやすい。しかし、IC同士の距離が短い理由は何だろうか。例えば、圏央道のあきる野IC~日の出ICを見てみよう。あきる野ICはあきる野市の南側にあり、近くに人気のレジャースポット「サマーランド」がある。特に夏の休日には出口渋滞が頻発し、サマーランド利用者のアクセスを考えて設置されている。また、あきる野市や八王子市の市街地から圏央道を利用する際にも便利だ。

 一方、日の出ICは東京都日の出町にあり、近くには大規模ショッピングセンター「イオンモール日の出」がある。このモールは周辺で最大規模で、あきる野市北部や福生市からもアクセスしやすく、需要が高い。

 このように、あきる野ICも日の出ICもそれぞれのニーズに応じて設置されているため、距離が短くても必要なICだ。また、これらの区間はすべて日本の三大都市圏内にあり、都市圏では需要が大きいため、ICの数が多くなる傾向がある。

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