高速道路の謎! インターチェンジ間の「距離」がバラバラな理由とは?

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高速道路のIC間の距離は地域によって異なり、最短で2km、最長で37.4kmに及ぶ。都市圏ではICが多く、需要も高いが、山岳地帯などでは距離が長くなる傾向がある。最近ではスマートICの普及が進んでおり、その設置費用は通常のICの約10分の1に抑えられ、アクセスの改善に貢献している。日本の平均IC間距離は約10kmで、世界平均の約5kmと比べると長めだが、これにより地域経済の活性化が期待されている。

IC間距離が長くなる理由

名神高速道路上り線。茨城IC通過直後の案内看板(画像:都野塚也)
名神高速道路上り線。茨城IC通過直後の案内看板(画像:都野塚也)

 IC間の距離がまちまちなのは、主に利用者の利便性や利用者が多い場所に設置されるからだ。例えば、施設や民家が少ない集落よりも、駅周辺の市街地に設置されることが多い。

 日本の都市は地域によって規模や人口が違う。また、レジャー施設や観光スポットが近いかどうかでも条件が変わってくる。こうした要素を総合的に考慮してインターの設置場所が決まるため、IC間の距離にばらつきが生じる。

 高速道路は鉄道のように利用者が少ないからといって簡単に廃止されることはないが、利用者が少ない路線やインターは赤字になり、維持費の負担が大きくなる。

 ICひとつの建設費は30~60億円、維持費は年間約1.2億円かかるため、設置場所は慎重に決められる。その結果、利用者が少ない地域や区間では、ICの間隔が長くなることがある。

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