ブラジルのフラッグキャリア「ヴァリグ航空」はなぜ破綻したのか? かつては日本~ブラジルを24時間で運航、その栄光と悲劇を振り返る
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ヴァリグ・ブラジル航空は、かつて世界でも有数の長距離路線を持ち、日本とブラジルを24時間で結んでいた。しかし、経営不振と競争の激化により、2004年に撤退してしまった。歴史あるフラッグキャリアの消滅は、航空業界の厳しさを物語っている。
LATAM誕生の裏側

ヴァリグ・ブラジル航空の没落後、ブラジルの事実上のフラッグキャリアはTAMブラジル航空に移行した。同社は国内線や南米だけでなく、北米や欧州にもネットワークを拡大し、2010年にはスターアライアンスに加盟することで、ヴァリグ・ブラジル航空とほぼ同じ役割を果たすことになった。
しかし、2010年にチリを拠点とするLANグループと合併し、以降はLAN航空と同じワンワールドに加盟することとなった。会社名は2016年以降LATAMに変更された。さらに、2019年前後には経営に苦しみ、LATAMはスカイチーム陣営のデルタ航空からの出資を受けた結果、翌年にはワンワールドを脱退することになった。
その後、コロナ禍に突入し、2020年5月には米国の連邦破産法第11条を申請することになった。一方、ヴァリグ・ブラジル航空を買収したゴル航空もコロナ禍の影響を受けて負債が増加し、2024年1月には連邦破産法第11条の適用を申請した。
また、隣国コロンビアの大手航空会社アビアンカのブラジル子会社も2020年7月に破産してしまった。伝えられた3社のなかで、LATAM航空とゴル航空は運航を続けているものの、経営基盤の脆弱(ぜいじゃく)さが報じられ、安定感がない状況となっている。