ロボットはなぜ「悪者」扱いされるのか? 最新研究で明らかになった人間思考の偏り、高性能ほど責任が重くなるワケとは
ロボットは高性能であればあるほど責任を問われやすいとする研究が示されている。社会に浸透するなかで、ロボット開発には「親しみやすさ」の工夫とメディア戦略が不可欠である。
高性能ロボットがもたらす結果

2023年12月に『Journal of Experimental Social Psychology』誌で発表された、英国のエセックス大学とバース大学の合同研究チームによる研究では、高性能な軍事ロボットは通常の兵器よりも民間人の死に対する非難を受けやすいことが示されている。
400人以上が参加した実験のひとつでは、武装したヒト型(ヒューマノイド)兵士ロボットがテロリストの拠点襲撃作戦に使用されるというシナリオが提示された。兵士ロボットには2種類あり、
・旧式で比較的単純なロボット
・最新技術を多く取り入れた新型で高性能なロボット
で、それぞれ機関銃(サブマシンガン)を装備し、単独で作戦を遂行した。
テロリストの施設への襲撃の結果は両者とも同じだった。襲撃後、施設内には2人のテロリストの死体と、人質と思われる銃撃で負傷した10代の少女が発見された。少女は救急車で病院に搬送されたが、残念ながら後に死亡が確認された。
参加者はそれぞれのシナリオにおけるロボットの責任を評価したが、最終的な結果は同じであったにもかかわらず、より高度なロボットをより強く非難する傾向が顕著にみられた。これは、ロボットが
「自律的で高度であればあるほど、より大きな責任を負う」
と人々が考えていることを示している。