EV市場いよいよ「成長期」へ テスラの充電インフラ開放が示すモノとは【連載】和田憲一郎のモビリティ千思万考(8)

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テスラは、同社独自の急速充電スタンドを他EVユーザーにも開放したと発表した。そこには、EV市場のフェーズが移り変わりつつある状況が見て取れる。

岐路を迎えるEVの“主戦場”

 新たに設置する急速充電規格は、おそらくGM、Fordなどが推奨するIEC準拠のCCS(Combined Charging System)Combo1が採用されるであろう。米国では法規ではないが、CCS Combo1がマジョリティとなると、テスラのスーパーチャージャーも追随する必要が出てくる。

 一方、日本ではIEC準拠のCHAdeMO規格が99%以上を占めている。このため、テスラユーザーは、スーパーチャージャーを利用できるのみならず、CHAdeMOアダプターを接続することで、CHAdeMO規格の充電インフラも使用することが可能である。このため、スーパーチャージャーをCHAdeMO仕様に変更する必要性はない。

 このように、EVの導入期では独自規格で通用したものの、普及期になるにつれ、地域によっては法制化されたり、はたまた、ある仕様がその地域でマジョリティを占めてしまったりすると、それに従わざるを得ない状況となる。その意味では、EVのステージが変わりつつあるとも言える。

 今回のテスラの発表は、他EVユーザーへの開放と公表しているが、実態としてはテスラ独自の充電規格の撤退に近いのではないだろうか。つまり、これまでテスラ側としては、車両と独自の急速充電規格にて勝負してきたが、成長期の段階では、急速充電規格は市場の規制や普及状況に任せ、車両本体での勝負となるのであろう。

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