EV市場いよいよ「成長期」へ テスラの充電インフラ開放が示すモノとは【和田憲一郎のモビリティ千思万考8】

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テスラは、同社独自の急速充電スタンドを他EVユーザーにも開放したと発表した。そこには、EV市場のフェーズが移り変わりつつある状況が見て取れる。

2021年、EV販売比率が8%超に

テスラの急速充電スタンド(画像:TESLA)
テスラの急速充電スタンド(画像:TESLA)

 テスラは2022年2月15日、オランダにあるテスラ独自の急速充電スタンドであるスーパーチャージャーを他の電気自動車(以下EV)に充電できるように開放したと発表した。

 この処置は、2021年7月29日付の筆者コラム(EV急速充電規格はすでに4つ 「普及前夜」の今こそ統一を)で述べた内容をさらに具体化したものであろう。これに関して筆者(和田憲一郎、e-mobilityコンサルタント)の意見を述べてみたい。

 2021年におけるEVやプラグインハイブリッド車(PHEV)の世界の新車販売台数は約680万台、販売比率としては8%を超えたようだ。製品ライフサイクル理論からみれば、一般的に10%を超えると導入期から成長期に移ることが多いため、現在はまさに成長期への入口に立っているというところであろうか。

 さて、テスラによる他EVユーザーへの開放であるが、筆者の個人的な考えでは、テスラ独自の急速充電規格はかなり追い込まれているのではないかと思われる。

 なぜなら、導入期であれば、EVは少数しか普及していなかったため、各自動車メーカーが自らどのような急速充電仕様を選択するか決めることができた。しかし、次第にEVの販売台数が増加し、成長期に突入しようとすると、車両と充電インフラは鶏(にわとり)と卵の関係にあることから、急速充電規格に対しても統一化を推し進めようとする動きが出てくる。