せまい日本、そんなに急いでどこへ行く? 今こそ見直したいフェリー「スロートラベル」の魅力 旅客獲得に向けた戦略とは【短期連載】海洋国家にっぽんのフェリー進化論(3)

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日本のフェリーは観光・旅行の重要な役割を果たしている。中長距離フェリーはゆったりした設備で豪華な旅を提供し、インバウンド需要も増加している。

国内フェリー航路の役割

むつ湾フェリー(画像:むつ湾フェリー)
むつ湾フェリー(画像:むつ湾フェリー)

 日本人の国内旅行はもちろんインバウンドにおいても、地域観光振興に向けた国内フェリー航路の役割は大きい。

 中長距離フェリーが、単なる移動手段としてだけでなく、旅行客にゆったりとした豪華な旅行を提供する役割を担っているのはいうまでもない。また近距離フェリーは、フェリーでしか訪れることができない島へのアクセス手段としても期待されている。

 政府は、2030年で訪日外国人旅行者数6000万人、訪日外国人旅行消費額15兆円というインバウンドの目標を掲げている。

 年間6000万人まで訪日外国人旅行者が増えると、2023年の約2500万人からすると2倍以上となり、現行のいわゆる観光地だけではキャパシティーオーバーとなるのは明白だ。年間6000万人時代となると、今まであまり訪れなかった島まで、間違いなく裾野が広がるだろう。混雑した有名観光地ではなく、静かな日本を満喫したい層には島はもってこいといってよい。

また、近距離フェリーの秘めるポテンシャルは島へのアクセスだけではない。風景を楽しんだり、海洋生物に出会ったりする機会を提供できるのもフェリーならではといえる。

 最近「富士山ローソン」が映えスポット化して大騒動となったが、駿河湾フェリーの船上からの富士山もなかなかの美しさだ。イルカやスナメリといった海洋生物との出会いは、タイミング次第かもしれないが、

・むつ湾フェリー
・伊勢湾フェリー
・桜島フェリー

などでチャンスがある。

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