コロナ禍でも大活躍! 自衛隊が「台風・地震」以外でも柔軟に行動できる根本理由
大規模災害だけでなく、コロナ対策のように一見、自衛隊が出動するとは思えないようなケースでも、コロナ予防接種センターの開設という形で協力している。なぜ自衛隊がこのような活動に参加するのか。
自衛隊の輸送力依存

とはいえ、大規模災害に備えた消防や警察の仕組みは徐々に整いつつある。1995(平成7)年の阪神淡路大震災を教訓に全国の都道府県警察本部に広域緊急援助隊が創設された。
これは大規模災害に即応し、高度な救出救助能力を備えた災害対策専門の部隊である。東日本大震災以降には、広域的な部隊派遣体制の充実を図り、警察災害派遣隊が発足した。
一方、消防は阪神淡路大震災の教訓をもとに、全国的な応援要請に対応する部隊として、緊急消防援助隊が設立された。緊急消防援助隊は発足後も検討を重ね、2003年には消防組織法によって正式に法的な位置づけを受け、その後風水害や土砂災害への対応を強化し、土砂・風水害機動支援部隊が発足するなど、その機能を高めている。
日本で大規模災害が多く起こるようになり、災害対策のための仕組みが徐々に整いつつある。自衛隊だけでなく、警察や消防でも広域災害への備えができてきている。
その一方で、自衛隊の役割が大きいことも事実である。輸送力は自衛隊に頼る場面が多く、現在の災害対策法制上、地方自治体単位での災害対策である以上、国の投入できる唯一のツールである自衛隊の役割は今後も大きいというべきだろう。