EV推進派の裏切り? 米ニュージャージー州が導入する「EV道路税」が矛盾と不条理に満ちているワケ
ニュージャージー州知事が2024年3月末、「EV道路税」を導入する法案に署名した。EV推進で知られる同州が、なぜEV販売にブレーキをかけるような道路税を課すのか。
EV推進州の意外行動

米国のニュージャージー州は、「ガーデンステート」とも呼ばれ、豊かな自然環境で知られている。同州は2023年、「チャージ・アップ・ニュージャージー」と呼ばれる電気自動車(EV)購入促進プログラムを導入。EV1台につき最大4000ドルの購入補助を開始した。
米国でいち早くEV補助金の支給を開始し、2023年11月には2035年までにガソリン車の販売を廃止することを公約に掲げ、全米50州のなかで
「EV推進州」
に認定された。そんなニュージャージー州のフィル・マーフィー州知事が2024年3月末、新たに
「EV道路税」
を導入する法案に署名し、物議を醸している。EV推進で知られるニュージャージー州が、なぜEV販売にブレーキをかけるような道路税を課すのか。理解に苦しむとの批判もあるこの税金の詳細を深掘りしてみた。