航空部品まで売るほど逞しい! 加速する航空業界「サイドビジネス」の抱える希望と課題点とは
就航地の名産品を通販で、航空1点モノは高額でも人気

航空会社が、自社のオリジナルグッズをオンラインで販売することは以前からあった。日本の航空会社のなかで、コロナ以前からオンラインショッピングに力を入れており、コロナ禍でも商品展開を拡大しているのが、格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーション(Peach)だ。
Peachは公式ショップを「Amazon」に出店し、一部商品を販売。さらに「ONLINE物産展」として、Peachの就航先である北海道の釧路と新潟のオンライン物産展を開催した。特産品と合わせて、Peach限定品も並んでいる。
前述の、飛行機の部品や備品といった「1点モノ」の人気は根強い。
ANAグループの全日空商事は「SorANAka(ソラナカ)ヤフオク!店」を2021年9月に開設し、
・国際線ファーストクラスモックアップシート
・ボーイング777-300ERウインドウフレーム
をオークション形式で販売。それぞれ約138万円、約46万円で落札された。
先に紹介した「ANA STORE/ANAショッピング A-style」では、国際線での使用実績のあるファーストクラスの食器、ビジネスクラスのパジャマ、エコノミークラスのブランケットなどに加え、機内搭載カートなども並ぶ。国際線の運航数が激減した今、使われないままの備品が一般販売されているのだ。
海外でも人気の機内食販売

航空需要以外でのビジネスを模索する動きは、海外でも見られる。
北欧のフィンエアーは、同社の最上級クラスであるビジネスクラスの機内食を再現した「Taste of Finnair」シリーズを2020年秋から開始。首都ヘルシンキ近郊のスーパーマーケットで試験販売したのち、2021年5月からホームデリバリーも始めた。メニューは、北欧料理の「トナカイのミートボール」など。もともとは、子会社の機内食製造会社で働くスタッフの雇用維持のために立ち上がったプロジェクトだ。
欧州の感染収束への見通しは立っていないが、出入国規制の緩和によって航空需要は戻りつつある。「Taste of Finnair」は2022年2月25日で在庫限り終了となる旨が、フィンエアーより発表されている。
航空部品グッズ開発の動きも

またシンガポール航空では、退役した旅客機の部品をリサイクルして製品化する取り組みを2021年12月から開始。シンガポール発祥のファッションブランドなど、計15ブランドがこのプロジェクトに協力している。
主な商品は、
・ビジネスクラスの座席
・機内の窓
・救命胴衣のクッションカバー
など。
同社独自のアップサイクル製品「デザインド・バイ・シンガポール航空」として、航空機の機体から製造するアビエーションタグ、救命胴衣から作るバッグなどが2022年3月までに発売される予定だ。