揺れるJR東日本・西日本、支社再編の行方を「運輸収入」「人口推計」から読み解く

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JR東日本、JR西日本各社における支社再編を中心とした合理化案が1月に報道された。新型コロナウイルスの感染拡大により、鉄道利用者の減少が懸念されている。両社の行方とは。

組織改正の歴史

大阪府大阪市にあるJR西日本本社ビル(画像:(C)Google)
大阪府大阪市にあるJR西日本本社ビル(画像:(C)Google)

 JR東日本、JR西日本は1987(昭和62)年4月の会社発足以降、経営環境や営業戦略に合わせて支社組織を再編してきた。

 JR東日本は発足時、

・東北地域本社
・東京営業本部
・東京圏運行本部
・新潟支社
・長野支社

の体制でスタートした。以降、支店の格上げや東京エリアの分割などを実施し、2001(平成13)年4月の大宮支社発足により現行の12支社体制が出来上がった。

 またJR西日本は発足時、

・近畿圏運行本部
・金沢支社
・岡山支社
・米子支社
・広島支社

の体制でスタートした。以降、福岡支社の設立、和歌山・福知山支社の前身となる和歌山支店、福知山支店の立ち上げや支社への格上げを実施している。

 さらに1993年6月の京都支社・大阪支社、神戸支社の発足により、現行に近い10支社体制が出来上がった。なお、JR西日本は2010年12月に京都支社、大阪支社、神戸支社の管理部門を集約し、近畿統括本部を発足させている。

 JRは各支社長に権限や財源を大幅に委譲することで、地域密着型の運営や営業戦略を可能にしてきた。一例を挙げると、支社は地域自治体との連携機能を有しており、駅前広場の整備や立体交差化などのプロジェクトの推進、および地域交通対策協議会などへの参加と、深く自治体と関わることができる。

 なお現時点において、支社再編の具体的な内容は明らかにされておらず、権限をはじめ、財源や人材をどの程度集約するのかといった点について公になるのはこれからとのことである。

 そんななか、実際にJRはどのような経営環境での経営が迫られているのか、ここからは具体的なデータを見ていこう。

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