トヨタの「真の弱点」とは何か? 低燃費車で世界制覇も、迫られる脱“機械屋”という現実

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トヨタにはHV、EV、FCVと戦場で戦う術があったため、EV化自体はさほど脅威ではなかった。しかし、SDV化の波は自然発生的かつ不可逆的な流れである。

“弱点”とチャンスの共存

AIのイメージ(画像:写真AC)
AIのイメージ(画像:写真AC)

 トヨタはGAFAに代表されるビッグテック企業やテスラのように、世界最高峰のエンジニアを大量に抱えるわけでもなく、またビッグデータを大量に保有しているわけでもない。

 しかし、この状況は必ずしも絶望的なものではない。それは米国の半導体大手・エヌビディアが推進する「AIの大衆化」により、ソフトウエア領域でもビッグテック企業と対等に競争できる可能性が出てきているからだ。エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は

「生成AIはテクノロジーの格差を埋める」

ともいっており、高度なエンジニアや大量のビッグデータといったビッグテックが持つ競争優位性は今後徐々に薄れていく可能性がある。

 グーグルがインターネット広告で、アップルがスマートフォンで、フェイスブックが会員制交流サイト(SNS)で、そしてアマゾンがオンラインショッピングで既存のメディアやデバイスや小売業を変革したように、AIの大衆化は

「より多くのデータを持つものが強い」

という旧来のルールを覆す可能性を秘めている。

 トヨタがこの流れを捉え、自らの“弱点”を克服する鍵とし、自社開発を進める車両基本ソフト(OS)や自動運転ソフトウエアの開発の遅れを取り戻すことができれば、SDVの領域でも勝ち残り、新時代の自動車産業においてもリーダーとしての地位を確立することができるかもしれない。

 SDV化の波は、トヨタにとって脅威でありながら、新たなチャンスでもある。この大きな転換をトヨタがどのように見据え、自動車産業の新たな章を切り開いていくのか、その動向には非常に注目に値する。

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