新宿アルタも来年終了! なぜ近年「駅前ファッションビル」は相次ぎ閉館しているのか? かつては若者文化の拠点だったのに

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1970年代、大都市のターミナル駅前ではファッションビルが開発された。特に女性をターゲットに、トレンドをリードする存在となった。しかし、現在では次々閉店している。なぜだろうか。

新たな社会の到来とその余波

ABAB上野店のウェブサイト(画像:アブアブ赤札堂)
ABAB上野店のウェブサイト(画像:アブアブ赤札堂)

 バブル期、百貨店は高額な海外ハイブランドテナントに依存するようになり大型化の一途をたどるが、比較的規模が小さいファッションビルは若者のトレンドを追い続けた。

 ショッピングだけでなく、友達とたむろしたり、デートに使ったりと、若者が時間消費する、

「若者文化の拠点」

と化した。青春の1ページを過ごした場所として思い出のある人は多い。特にファストファッションが台頭する前の世代である40歳以上はそうだろう。

 閉鎖の直接的な要因としては、開業から40年以上経過した施設が多いことから、施設の老朽化がある。また、主力であるアパレルテナントの業績低下による経営不振もあげられる。

 しかし、今、閉店が増加している背景には、コロナ禍を経て、新たな社会の到来が現実のものとして実感されるようになったことがある。それは

・人口減少によるマーケットシュリンク
・本格的なオンライン社会の台頭

などで、このままでは将来的に立ち行かなくなるという危機感が強い。そのため、今、新たな社会に対応した変化が求められている。さらに、大都市駅前の

「開発価値」

の上昇がそれを後押ししている。

 現在、大都市の駅前繁華街には多くのインバウンドが流入して、大量に消費するようになっている。インバウンドは公共交通機関を使用することが多く、郊外よりも都市中心部に集中しやすい。インバウンドによるマーケット拡大の期待から開発が活発化している状況だ。実際にインバウンドをターゲットに建て替え、集客を伸ばす施設も見られる。

 ファッションビルの閉店時には多くのファンが駆け付け、別れを惜しんでいた。百貨店の閉店時にも同様の光景は見られるが、ファッションビルは若い時期に密度の高い時間を過ごした場所だけに、より思い入れの強い人が多いのだろう。長く多くの人に親しまれてきた商業施設であることがわかる。新たに開発されるビルはここまで親しまれるようになるだろうか。

 今後、都市部駅前のファッションビルの撤退が加速する可能性がある。思い入れのある人はぜひ今のうちに足を運んでいただきたい。

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