「MRJ敗北」から日本は復活できるか? 経産省が国産旅客機の再挑戦発表、海外「軍産複合体」対峙に求められる大きな覚悟
次世代国産航空機に関する経済産業省の発表は歓迎すべきニュースだ。過去にこだわらない進歩は前向きに評価されるべきだ。
国家的リーダーシップの必要性

問題は、どのような形で開発を行うかである。
国土交通省は、MRJを国産機として成功させるために、障害と思われた旧来の法制度を時代に即したものに改正し、側面支援を図ろうと努力した。しかし、その過程で、政府が一企業の成功のために努力するのはおかしいのではないかという疑問の声が上がったのも事実である。
今回の計画のように、複数の企業による共同研究開発であれば、そうした反対も抑えやすいだろう。
すでに報じられているように、航空機の開発には莫大(ばくだい)なコストとリスクがともなう。MRJの開発を三菱重工業という民間企業1社に負担させるのは、かなり無理があったといわざるを得ない。
また、この分野のリーディングカンパニーであるボーイングとエアバスは
「軍産複合企業」
である。軍用機の開発にも携わっているが、その開発資金は採算を度外視して国家予算で賄われている。戦争に勝つためには、採算を気にしている暇はないからだ。
軍用機の開発で得たノウハウは、民間機の開発にも応用できる。近年、中小型機の開発で頭角を現している中国やロシアにも同じことがいえる。このような状況を踏まえ、日本が再び航空機開発に挑戦するのであれば、相当な国家的リーダーシップと支援が必要であろう。