自動車購入「残クレ」の闇、実はデメリットも多かった? “無限ループ”に陥る可能性も
新車購入の手段として残クレを利用する人が増えている。通常の購入方法よりも費用対効果は高いが、実はデメリットも多いことを再確認しておきたい。
「残クレ」の特徴

原材料の高騰などで新車価格が上がっている。ゆえに、所得がなかなか増えない庶民にとっては、新車は遠い存在になりつつある。
そんななか、新車購入の手段として残価設定型クレジット(残クレ)を利用する人が増えている。
残クレは、通常の購入方式よりも費用対効果が高いが、実はデメリットも多いことを再確認しておきたい。
残クレは最近になって登場した商品ではなく、2000年代末頃に登場した商品であり、クルマの新しい購入方法と考えられている。
500万円の自動車を購入すると仮定して、従来は現金一括払いか分割払い(ローン)だった。残クレはいわゆるローンのひとつではあるが、大きな違いはローン契約の期間である。
例えば5年払いの場合、5年後のクルマの将来価値である残存価値(残価)をあらかじめ設定しておく。最終回に残価を支払うことで、残り4年11か月分の支払いを抑えることができる。
例えば、500万円のクルマの5年後の価値が200万円だとすると、60回払いのうち59回払いで「300万円+利息」を分割で支払い、60回目の支払いで残りの200万円を支払うか、ディーラーにクルマを返却するか、新車に乗り換えるかを選択できる。車両返却または新車購入を選択することで、200万円の支払いを免れることができる。