自動車購入「残クレ」の闇、実はデメリットも多かった? “無限ループ”に陥る可能性も
「残クレ」のデメリット

メリットだけを見れば、残クレはクルマを購入するのによい方法に見えるだろう。一方で、デメリットに目を向けると、メリットより多くなる。実際にどんな事例があるのか確認してみよう。
●支払利息が高い
残クレの最大のデメリットは、支払う利息が高いことだ。将来価値を最終回に繰り延べることで月々の支払いを抑えられると紹介したが、実は繰り延べられる残価にも利息が発生する。つまり、残価が高ければ高いほど、負担する利息の総額も高くなる。毎月の返済額が少なくても、ローンの元本はなかなか減らない。
●制約も多い
残価の決定には基準が設けられている。この基準は、クルマを販売するメーカーやクレジット会社によって異なるが、一般的には次のような基準が設けられている。
・走行距離が基準より少ない(基本的に1000km/月以下に設定されている)
・内外装の傷や汚れが基準以下である(中古車査定の減点方式で評価されることが多い)
・事故などによる修復歴がない
・改造をしていない
・競技に使用されていない
設定された基準は、中古車として再販されることに裏打ちされている。この基準を満たさない車両はどうなるのか。走行距離や内外装の傷などは、追加料金を支払うことで免除されるケースもあるが、事故による修復歴がある場合は一発アウト。人によっては、残クレ期間中、事故を起こさないように慎重に運転せざるを得ないことがストレスになるかもしれない。
●長期間運転する人には向いていない
残クレは「短期間でクルマを乗り換える人」「普通にクルマを買えない人」をターゲットにしている。一度新車を買って乗りつぶすまで乗る人や、そもそも走行距離が基準よりかなり多い人には向いていない。どういう考え方でクルマを購入するのかを考える必要がある。
●クルマの人気に左右される
残価は、商品を提供するメーカーやクレジット会社が車種ごとに独自に決めている。その決め方は「市場での価値」で、ミニバンやスポーツタイプ多目的車(SUV)など人気カテゴリーのクルマは残価が高く、その恩恵を受けやすい。一方、現在最も不人気なカテゴリーであるセダンは残価が低く設定されているため、残クレを利用するメリットは少ない。購入前のシミュレーションで、残クレ利用のメリットがあるかどうかを見極めることが重要だ。
●“無限ループ”に陥る可能性もある
一度残クレを使うと、「残クレでクルマを購入する → 返却する(もしくは売る) → また残クレで購入する」という“無限ループ”に陥る可能性がある。月々の支払額が同じであれば、ディーラーが下取り価格や値引きを操作してユーザーに提示する可能性があるからだ。一度ハマると抜け出せない状況に陥る可能性があることを覚えておいてほしい。