あなたの「カーバッテリー」はなぜすぐに上がるのか? 意外と知らない原因を解説する

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クルマのバッテリーの寿命が短いことはよく知られており、一般的には新品から「3年程度」といわれている。バッテリーに大きな負担をかける条件とは何か。

バッテリー寿命に潜むリスク解説

クルマのエンジンルームと女性(画像:写真AC)
クルマのエンジンルームと女性(画像:写真AC)

 バッテリーが新しいうちは多少の負荷は大きな問題ではない。バッテリーの容量やエンジンで駆動する発電機(オルタネーター)の性能は、クルマの設計時に十二分に考慮されているからだ。

 一方、バッテリーの経年劣化では、オルタネーターの発電量が十分でも、車載機器の使用による放電量がバッテリーの充電量を上回る結果になることがある。つまり、充電が放電に追いつかず、バッテリーに蓄えられた電力を使い切ってしまうのだ。

 ちなみに、オルタネーターの設計性能は、基本的にエンジンがアイドリング状態で、ヘッドライトなど消費電力の大きい機器を連続使用しても問題が起きないようになっている。ただし、そのためにはバッテリーの性能が十分であることが大前提であることに注意しなければならない。

 バッテリーに最も大きな負荷がかかるのは、消費電力の大きいヘッドライトを連続使用しなければならない夜間である。その上で、エアコンをフルパワーで使用する夏場や、暖房も兼ねる冬場が最も過酷な条件となる。さらに、クルマの使用頻度が低く、オルタネーターの充電が十分でないと、バッテリー自体が劣化することもある。

 クルマに使われる鉛蓄電池の場合、最も劣化しやすい環境は、充電よりも放電ばかりが先行する使い方をしている場合だ。また、充電されないまま長期間放置されると、自然放電により電圧が低下し、バッテリー自体の劣化が急速に進む。その結果、バッテリー自体の劣化が急速に進むことになる。

 バッテリーを長持ちさせるには、まず日常使用でこうしたバッテリーへの悪影響を排除することだ。具体的には、クルマを長時間放置せず、定期的にエンジンを始動して一定時間走行させることだ。これによって、バッテリーに関連するほとんどの問題を防ぐことができる。

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