ドラマ『ナイトライダー』が現実に? 生成AIがカーナビにもたらす革命的変化、80年代の夢はそう遠くない

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チャットGPTの利用者数は現時点ですでに1億人を超えているといわれ、AIサービスのリーダー的存在となっている。こうしたサービスは、クルマにどのような影響を与えるのだろうか。

次世代カーナビの進化

生成AIのイメージ(画像:写真AC)
生成AIのイメージ(画像:写真AC)

 現在、生成AIサービスのなかで最も有名なのが、2022年11月にリリースされたオープンAIの「チャットGPT」で、従来のAIサービスとは一線を画す自然で高度な会話・文章作成能力が話題となっている。ユーザー数は現時点ですでに1億人を超えているといわれ、AIサービス事業をけん引する存在となっている。

 このような生成AI技術は、クルマにどのような影響を与えるのだろうか。ある意味、生成AIなしには成り立たない自動車技術のひとつが自動運転技術だ。複数のセンサーを通じて収集した情報を総合的に計算し、合理的に検討する。必要に応じてインターネットなどから追加情報を収集する。相互通信を駆使しながら安全で確実な運転をするためには、生成AIが不可欠だ。

 しかし、完全な自動運転がビジネスとして普及するまでには、相当な時間がかかるだろう。すでにビジネスとして実用化されている地域もあるが、頓挫感は否めず、さまざまな課題の解決に苦慮しているのが現状だ。生成AIが自動車の世界にもたらす大きな変化の入り口は、おそらく次世代カーナビだろう。

 いわゆるカーナビは、ドライバーのリクエストに応じてコンピューターが処理した衛星利用測位システム(GPS)や地図情報をもとにルート案内を表示する。その意味では、まぎれもなくAI機器である。また、前述のAIコンシェルジュ「アレクサ」と連携したドライブレコーダー/カーナビ連携機器「パイオニアNP1」などもすでに市場に登場している。これが生成型AIに進化するとどうなるか。

 現在、カーナビと生成AIの融合を目指した製品の一例として、米マップボックスが開発中の「マップGPT」がある。

 前出のパイオニアも、マイクロソフトの生成AI・アズールオープンAIサービスを使った自社製品の開発を開始したと発表した。さらに、フォルクスワーゲンはチャットGPTを使ったモデルの開発を開始するという。

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