60人死亡の惨劇も 21世紀「空港テロ」の歴史と現実、今年のパリ五輪は無事開催なるか

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飛行機が炎上するなどの事故は過去にも繰り返されてきたが、テロの歴史を通じて空港でのテロ事件も頻発しており、21世紀以降もいくつかの事例がある。

アタテュルク国際空港襲撃

在りし日のアタテュルク国際空港から離陸するターキッシュ・エアラインズのボーイング737-800(画像:エルカン・カラカシュ)
在りし日のアタテュルク国際空港から離陸するターキッシュ・エアラインズのボーイング737-800(画像:エルカン・カラカシュ)

 2024年が始まって早々、新千歳空港から羽田空港に向かっていた日本航空516便が、着陸した直後に海上保安庁の航空機と衝突し、海上保安庁の機体に乗っていた6人のうち5人が死亡し、日本航空516便に乗っていた乗員乗客のうち14人がけがをする痛ましい事故が発生した。乗員乗客全員が無事だったことは何よりだったが、新年早々日本に大きな衝撃が走った。

 しかし、空港到着した飛行機が炎上するなど事故は過去に繰り返し起こっているが、テロの歴史においても空港では度々テロ事件が発生してきた。21世紀以降でも、いくつかのケースがある。

 例えば、2016年6月28日夜、トルコ最大都市イスタンブールにあるアタテュルク国際空港(2022年閉鎖)で3人の男が乱射を無差別に乱射し、自爆するなどした大規模なテロ事件が発生し、外国人を含む30人以上が死亡し、150人あまりが負傷した。目撃者のビデオによれば、空港入り口の保安検査場手前で実行犯ふたりが爆発物を起爆し、残るひとりはカラシニコフを乱射したが、警官との銃撃戦後に自爆した。

 アタテュルク国際空港は、2015年には6100万人が利用した世界で3番目に利用者の多い空港で、この事件で全ての離発着便の運航が停止された。その後、隣国シリアやイラクを拠点とするイスラム過激組織イスラム国が犯行声明を出し、トルコ当局は実行犯3人がロシア人、キルギス人、ウズベキスタン人であったことを明らかにした。しかし、容疑者3人がどこでつながり、どのように今回のテロを計画したかなど、詳細は明らかになっていない。

 米国の調査会社・ソウファングループが2015年12月に公開した情報によると、カフカス地域を中心にロシアからは2400人、ウズベキスタンやキルギスなど中央アジア諸国からは500人がイスラム国の活動に参加するためシリアに流れ込んだとされ、しかも多くの外国人戦闘員はトルコ経由で越境しており、イスラム国が大きな脅威となる前からイスラム国のネットワークがトルコ国内で構築されていた可能性がある。

 いずれにせよ、トルコ最大の空の玄関口でテロ事件が発生したことで、トルコ国内にも大きな衝撃と動揺が走った。

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