なんと500社以上! なぜ中国には「EVメーカー」がやたらと多いのか

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中国では現在、500社以上のメーカーがEVを生産している。実際、中国のEV情報サイトを見ていると、日本ではまったく知られていないメーカーが数多く見つかる。

中国メーカーの覇権

新固体電池技術も採用した蔚来ET7の価格は42万8000元(約800万円)から(画像:蔚来汽車)
新固体電池技術も採用した蔚来ET7の価格は42万8000元(約800万円)から(画像:蔚来汽車)

 年初来、中国自動車市場では電気自動車(EV)をはじめとする新エネルギー車(NEV)の新型車発表が相次いでいる。

 1月には小鵬汽車が最新のフラッグシップモデルとなる高級ミニバン「X9」を発表、吉利汽車はサブブランド銀河の「E8」を発表、東風納米は小型EV市場に初参入する「納米01」を発表した。中国メディアの報道によると、2024年度末までに152種類のNEVが中国市場に投入される見込みだ。

 これまでも報じられてきたように、中国は世界最大のNEV市場となっている。その結果、ラインアップは多様化し、スマート化や自動運転に関する技術の発展も著しい。中国では国内メーカーが市場を独占している。中国自動車流通協会自動車市場研究分会(乗用車市場情報聯席会)によると、2023年1~8月の販売台数上位10社とシェアは次のとおりである。

1.BYD:35.1%
2.テスラ:12.3%
3.広汽埃安:5.9%
4.吉利汽車:4.9%
5.長安汽車:4.6%
6.理想汽車:4.1%
7.上海汽車乗用車:4.1%
8.上海汽車通用五菱:3.6%
9.長城汽車:2.9%
10.蔚来汽車:1.9%

テスラを除けば、外資系企業は上位10位に入ることができていない。

 そんななか、中国では現在500社以上のメーカーがEVを生産している。大手メーカーから新興企業までさまざまだ。次々と新しい企業が参入し、成長しているため、正確な数字を把握するのは難しい。中国のEV市場は急成長しており、多くの企業がこの分野に進出している。実際、中国のEV情報サイトを見てみると、日本ではまったく知られていないメーカーが数多くある。

 つまり、上位10社がシェアの大半を占め、残りの部分を外資系企業と400社以上の中国国内メーカーが争っているのだ。これほど多くの企業が自動車を製造していることはなかなか想像しにくい状況だ。

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