中央道の謎! 高井戸IC下り線に「入口」がない深刻理由 いったいどのくらい不便なのか
高井戸ICは2024年1月現在、中央道に出口はあるが入口はない。つまり、高井戸ICから中央道下り線に入ることはできない。なぜか。
経済損失とドライバーの苦労

高速道路の起点となるICに入口がないのは、かなり珍しいケースである。しかも、付近は中央道も首都高も交通量の多い区間なので、入口がないのは非常に不便だ。実際、中央道をよく利用する筆者や知人・友人は、その不便さを痛感している。
「高井戸ICから乗れたら楽なのに」
と何度思ったことだろうか。
運輸業界のドライバーも以前から不便さを訴えており、東京商工会議所世田谷支部も経済的損失は相当なものだと声を上げている。高井戸ICから中央道に乗ることはできないので、高井戸IC近くのICかランプから高速に乗ることになる。次はその一例である。
・甲州街道を府中/八王子方面へ進み、中央道の調布ICから乗る
・甲州街道を新宿方面に進み、首都高4号新宿線の永福ランプから乗る
・環八通りを南下して、東名の東京ICから乗る
・環八通りを南下して、首都高3号渋谷線の用賀ランプから乗る
高井戸IC近郊は都市部のため、高速道路ネットワークがかなり発達している市街地だが、それでも一般道を5~10km移動しなければならない。これが面倒で、交通量の多い地域であるため、一般道で大渋滞が発生し、かなりの時間ロスになることが多い。
当時の地元住民の気持ちもわかるが、猛反対から半世紀がたっても入口が設置されず、多くの利用者が不便や弊害に悩まされていることを考えると、「なぜ反対したのか」と嘆きたくなる。