なぜ都営地下鉄は全駅にホームドアを設置したのか? 20億円だった車両改修コストを約270万円まで削減できた背景とは
ホームドア設置率100%の都営地下鉄では、設置以降、転落事故は発生していない。転落事故防止に極めて有効である。さて、安全確保に大きな効果を発揮しているホームドアは、どのような仕組みで稼働しているのだろうか。
転落事故のリスクとホームドアの効果

なぜ東京都交通局は、そこまでして都営地下鉄の全駅にホームドアを設置したのか。最大の理由は
「安全対策」である。
「東京都交通局経営計画2013」の「実績(3カ年)の総括的概要」によると、安全・安心を確保するために大江戸線全線にホームドアを設置したことが報告されており、ウェブサイトにも安全対策としてホームドアの設置が掲載されている。
国土交通省のホームドア設置に関するワーキンググループの報告書によると、全国の駅ホームからの転落事故件数は2014年がピークで3673件と決して少なくない。
同報告書では、東京メトロ丸ノ内線(2007年完成)と有楽町線(2013年完成)のホームドア設置について、
「整備完了後には、列車乗降時に列車とホームの隙間に足を踏み外して転落した事象は発生したものの、それ以外の転落及び転落による遅延は発生していない」
としている。
ホームドア設置率100%の都営地下鉄では、設置以降、転落事故は発生していない。転落事故防止に極めて有効である。さて、安全確保に大きな効果を発揮しているホームドアは、どのような仕組みで稼働しているのだろうか。