なぜ都営地下鉄は全駅にホームドアを設置したのか? 20億円だった車両改修コストを約270万円まで削減できた背景とは

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ホームドア設置率100%の都営地下鉄では、設置以降、転落事故は発生していない。転落事故防止に極めて有効である。さて、安全確保に大きな効果を発揮しているホームドアは、どのような仕組みで稼働しているのだろうか。

都営地下鉄のホームドア整備達成

浅草線のホームドア(画像:東京都交通局)
浅草線のホームドア(画像:東京都交通局)

 都営浅草線西馬込駅のホームドア運用開始により、東京都が管理する地下鉄全駅でのホームドア設置が完了した。

 また、京成電鉄と共同で整備を進めている押上駅へのホームドア設置も2025年2月20日に完了する予定で、すでに開業している三田線、大江戸線、新宿線と合わせると、都営地下鉄全106駅でのホームドア設置が完了することになる。

 都営地下鉄のホームドア設置の歴史は古く、1989(平成元)年に高島平駅(三田線)に設置されたのを皮切りに、2000年には三田線全駅にホームドアが完成した。これは、日本の地下鉄営業路線では初めての取り組みであった。

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