修理が難しい「EV」「PHV」 この問題に対する部品メーカーの回答とは

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駆動系が電動化されたクルマでは、深刻な問題が浮上している。それは、バッテリー、インバーター、コントロールユニット、電動アクスルといった重要部品の修理が、ディーラー以外の独立系整備工場では困難であるということだ。

電動車修理の構造

ZFのリペアキット(画像:ZF)
ZFのリペアキット(画像:ZF)

 問題が明らかになり、関係各方面で共有されたとしても、改善は進まない。ここにこの問題解決の難しさがある。

 もちろん、電動車の重要部分には、他のクルマと同様にメーカー保証が適用される。多くの場合、保証期間は内燃機関モデルと同じ新規登録から5年間である。もしくは走行10万kmのどちらか先に経過したほうというもの。

 三菱は新規登録から8年、または走行16万kmと長い。いずれにせよ、この保証が切れた後は有償修理となる。

 保証期間内の修理は、基本的にディーラー併設の整備工場で行うのがセオリーだ。ディーラーや自動車メーカーが認定していない整備工場で行われた整備は、保証の対象外となる。

 しかし、5年という時間はあっという間に過ぎてしまう。保証期間が過ぎた後は、場合によって費用を抑えられる独立系整備工場に依頼するという選択肢もあるが、その数は少ない。結局のところ、電動車がディーラーによって修理・点検されるという図式に変化はなかった。ユーザーの選択肢を広げるという点では、これは非常に残念なことだった。

 ちなみに、メカニックは2級自動車整備士の資格があれば電動車の修理を請け負えるが、構造上重要な部品を扱うには自動車電気装置整備士の資格があったほうがいい。さらに、電動車のバッテリーを扱うためには、低圧電気取り扱い講習を修了していなければならない。

 ここまでがメカニック個人の資格であり、それにともなう新たな負担である。もちろん、これに加えて、整備工場は専用のテスター類や工具を用意するコスト負担も強いられる。

 こうしたコスト負担は、修理や点検を必要とする車両の安定入庫が確保できれば問題ないのかもしれないが、電動車の普及やディーラーの整備請負台数の兼ね合いでは、新たな設備投資に踏み切れないのも必然だ。そのため、独立系整備工場は電動車への対応を進めなかった。

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