千葉県「成田市」の秘めたる可能性 インバウンド県内宿泊は半数以上を占拠、国際空港立地の強み生かせるか

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千葉県は観光面で“日本の象徴”なのか。県内の外国人宿泊客は成田市が55.7%と半数以上を占める。

サイバーパンク小説と「CHIBA City」

成田国際空港(画像:写真AC)
成田国際空港(画像:写真AC)

 ウィリアム・ギブスンが1984年に発表したサイバーパンク小説の名作「ニューロマンサー」の舞台には「CHIBA City」が登場する。

 急速な経済成長を成し遂げた日本は、バブル期には海外の大手企業を買収するなどして、世界からは驚異の目で見られていた。未来はジャパンマネーが世界を席巻するのではと予見され、サイバーパンク小説には社会を牛耳る存在として架空の日本企業がよく登場している。

 名作「ブレードランナー」は映画化もされているが、都市に火の玉がぽっぽっと上がる描写は、「京葉工業地帯がモデルでは」ともいわれている。

 当時、日本で唯一の国際空港であった新東京国際空港(現・成田国際空港)が位置した千葉県は、外国人にとって日本の象徴的な存在であったのかもしれない。

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