「車両基地の移転を」 徳島県・後藤田知事が“県都改革”に猪突猛進すぎるワケ 地元議員からは単なる「ちゃぶ台返し」の批判も

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後藤田正純徳島県知事は整備場所の変更が繰り返されてきた新ホールの整備場所をまた変える考えを明らかにした。県都の街づくりを見直すためだとしているが、何があったのか。

ホール計画は30年間も流転の連続

新ホールの予定地となる藍場浜公園(画像:高田泰)
新ホールの予定地となる藍場浜公園(画像:高田泰)

 新ホールの整備は文化センターの老朽化にともない、徳島市が約30年前から整備を検討していた。当初は徳島市中徳島町の旧徳島市立動物園跡地に計画されたが、近隣住民の反対もあり、中心商店街の一角を占める新町西地区再開発の目玉に計画が変更された。

 しかし、整備費が高騰し、飯泉前知事が計画に疑問を唱える異常事態に。遠藤彰良(あきよし)前市長が計画撤回を訴えて市長に当選すると、徳島駅西側の駐車場に建設予定地が変わる。

 ところが、この計画も整備費が障害となり、白紙撤回に。今度は文化センター跡地での建て替えになったが、敷地に含まれる県有地の扱いを巡って県と徳島市が対立し、ストップした。

 県市協調を掲げて当選した内藤佐和子市長が飯泉知事に県立ホール整備を提案、県と市が協定を結んで県の手で整備されることになった。

 県は6社の共同事業体と基本設計契約を結び、既存施設の取り壊し作業などを進めていたが、200億円を超す整備費が高すぎるとして今春の知事選で争点に浮上した。

新ホール争点化、混沌の市政

新ホール予定地に隣接するあわぎんホール(画像:高田泰)
新ホール予定地に隣接するあわぎんホール(画像:高田泰)

 まさに、二転三転という言葉で収まらないほどの混乱ぶり。この間、徳島市長選では毎回のように新ホールが争点となったが、早期完成を願う県民や文化団体の思いは振り回されてきた。

 後藤田知事は衆議院議員時代から飯泉前知事や自民党徳島県連と対立し、2019年の知事選で飯泉前知事に対立候補を擁立したほか、自民党県連が後藤田知事の衆院選非公認を党本部に要請したこともある。

 2020年の徳島市長選では後藤田知事が遠藤前市長を支援したが、2024年春の市長選では遠藤前市長、内藤市長と福山守元衆議院議員が出馬表明している。

 飯泉前知事に近い自民党県議、市議の間では

「後藤田知事は飯泉前知事が敷いたレールを継承するのが嫌で、ちゃぶ台返ししようとしている」
「来年の市長選で遠藤前市長の復帰を目指しているのではないか」

などと批判的な声が聞かれた。30日に開会する県議会で激しい論戦が予想される。

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